症例

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鍼灸治療が初めての方は、自分の症状はどれぐらいの頻度で、どの位の期間通えばいいのか知りたいと思います。
その方により体質、病歴、病の程度が違いますので、実際に診察してみないと何とも言えませんが、一般的には病にかかった期間が長かったり、病状が重ければそれだけ治療期間もかかり、病状が軽かったり、病に罹ってから日が浅ければ、治療期間は短くなります。

通院頻度としては、1回目の治療作用が消えないうちに2回目の治療をしたほうが効果が高まりますので、最初のうちは週に2~3回、症状が緩和してきたら週1回、10日に1回というように間隔をあけていくのをお勧めします。

長期にわたる疾患の場合、数回治療しないと変化が表れないことがありますが、その間に一番つらい症状だけでなく、その他の気になる症状が緩和されるなど、何らかの良い効果が期待でき、体が快方へ向かっているのを感じられると思います。

鍼灸治療を継続するなかで、もし不安な事や、心配事、疑問がありましたら、いつでもお気軽にお話ください。
多くの症例のうち一部を載せましたが、例え同じ病名でもその方の症状の程度や生活環境、食生活、仕事の状況などにより、治り方や治るまでの時間が違いますので、それをご理解のうえ、参考にしていただければ幸いです。

更年期症状(胸のザワザワ・不安感・恐怖感)

症状・経過 53歳女性 8月上旬に嫌な気持ちがあり、中旬ごろから加味逍遥散・滋陰至宝湯を服用しているが不変。水が怖くなり水分が取れない。歯磨き・入浴中に外に出たくなる衝動にかられる。お腹はすくのに怖くて食べられない。食べると動悸がする。ホットフラッシュ落ち着いていたが、最近頻繁になる。特別な理由がないのに恐怖感が生じ、精神不安になることを東洋医学では【善恐】といいます。この方は症状が出る前に大きなストレスがあったということで肝胆不足の善恐として治療しました。
肝鬱気滞→化火→心肝化旺→陰血不足→心不養→心神不安 
2診目(2日後) 治療した夜からザワザワ↓ 翌日症状なし 今日朝からザワザワして食べ物受け付けない 同処置
3診目(3日後) 前回治療した夜友人と食事。終わりがけにザワザワ。 翌朝ザワザワ。ウオーキングや体操して気を紛らわせていたら落ち着く。今日は食事とれる。肝血を補うようツボを変える。
4診目(1週間後) 調子よい。ザワザワしそうな気配あってもならずに済んでいる。ホットフラッシュも減っている。
5診目(2週間後) 3日前夕方ザワザワ不安になる。翌朝(-)
6診目(2週間後) 落ち着いている。1回ザワザワあったがすぐ治る。食事もとれる。
だいぶ良くなったので様子をみてもらうことにしました。更年期症状は人により様々なかたちで出現します。今回は精神不安という症状が一番強くでたケースでした。
ホルモン補充をしなくても、鍼灸で体のアンバランスを整えることで症状は改善されます。

二人目不妊

症状・経過 36歳女性 2人目不妊を主訴に7月上旬に来院されました。
結婚して2年後に自然妊娠し出産されています。仕事が多忙でストレスも多いとのこと。3年後に稽留流産、その3年後に化学流産を経験されています。
時々病院へ行き卵胞チェックをしてもらったり、時期が合えば注射をしてもらう。次回は人工授精を受ける予定。
とにかく仕事が忙しく毎日時間に追われる生活で持ち帰りの仕事も多いようです。
肝鬱気滞>血虚として治療しました。9診目自己検査で陽性反応(2回目の人工授精)次週には胎嚢確認。つわりが始まる。
血の不足を補いながら、気を巡らせるという治療していくうちに冷えが改善したこと、1年のうちで8月が1番仕事の余裕があることなどいい条件が重なることで妊娠されたのではと思います。

妊娠報告

症状・経過 32歳女性 去年ごろから不妊治療で病院へ通う。クロミッドとHMGをうちタイミング4~5周期 注射が毎日のようにありそれが嫌で転院を考え中。検査の結果、高プロラクチン血症と多嚢胞性卵巣と診断される。BBTは二層性で低温期が長めの35日周期
肝鬱気滞として治療。病院は本人の判断で中止。4診目自分で尿検査し陽性が出たと報告される。5診目胎嚢確認できたと報告あり。つわりが時々ある。
今回は治療しはじめ、その周期で妊娠するという治療が奏功した1例です。稀な症例ですが、ストレスになっていた病院通いを一旦中止し気血を流すような治療をしたことで
うまくいったのではないかと考えます。治療しているとストレスが原因になる不妊も多い印象があります。

不眠

症状・経過 81歳女性、3週間前気温の変化が激しくなったころから寝つきが悪く10時30分ごろ布団に入っても夜中2時30分ごろまで眠れない。寝つけた時でも夜中2時頃に目が覚め朝まで眠れない日が続く。元々寝つき悪く眠り浅いがハルシオン服薬し何とか眠れていた。夜中2~3回トイレに起きる。その他の症状として口渇、全身の湿疹・痒みがある。腎陰虚があるところに気温の変化がストレスとなり心腎不交となったと考え、週2回のペースで治療しました。≪2診目≫寝つきに1時間ほどかかるが、トイレに起きてもすぐ眠れる。≪3診目≫寝つきに1時間かかる、1時3時にトイレ起きるがすぐ眠れる。5時のトイレの後眠れない。以前より元気になり日中動ける。≪4診目≫食欲もありだるさがなくなる。≪5診目≫昨日は12時にトイレに起きたが、その後6時まで眠れる。口渇が軽くなってきた。≪7診目≫寝つきも良くなる。以前は口がパキパキに乾き、飴や飲料を頻繁に飲んでいたが、口の渇きがなくなる。週1回の治療≪10診目≫以前より寝つきよくなる。トイレに2回起きるが、6時まで眠れる。眠れなくなる前頃から全身に湿疹ができ痒かったが最近なくなる。この方は不眠の治療をしているのですが、結果口渇・湿疹による痒みまでよくなりました。西洋医学ではそれぞれの症状にあわせ別々の科を受診しなければいけませんが、東洋医学では崩れたバランスを調整するとそれにより波及した様々な症状が改善することはよくあることです。

咳・喘息2

症状・経過 7月上旬に咳・倦怠感が主訴で来院された患者様。仕事が忙しく3~4時間睡眠が続いていた矢先風邪をひく(6月中旬)
内科で薬をもらうが翌日から声が出なくなり、耳鼻科を受診し咳止めとステロイド3日分処方される。少し良くなるが夜中に咳き込みで何回も起きるので呼吸器内科を受診。
喘息と診断される。気管支拡張剤、抗炎症剤、吸入で少し良くなる。知人の紹介で来院。現在は時々喉痛 倦怠感 易疲労 喉の詰まり 喉がカラカラに乾燥して咳込む 夕方から夜にかけ数回咳込み 夜中1回咳込みで目覚める 食欲なし 
疲労から風熱邪を感受し津液を消耗⇒肺燥⇒肺気上逆⇒咳と考え 宣肺潤燥 生津止咳を目的に治療しました。
1週間後(2診目)夜中の咳込みなくなる 夕方から喉カラカラに乾燥し咳き込む 仕事中酷い 休日は少ない
1週間後(3診目)夕方からの咳がなくなり調子よい 時々喉が乾く程度

順調に回復されましたが、睡眠は体を修復するのにとても重要です。睡眠はしっかりとって頂くようアドバイスさせてもらいました。


咳・喘息1

症状・経過 6月下旬に咳が酷く来院された患者様。3年前に育休復帰をしてから年に4回ほど季節の変わり目に風邪をひく。風邪を引くと咳が長引き、咳止めを服用し1か月弱で緩解。
今回5月の中旬に風邪をひき一旦緩解したものの、2週連続週末に遠出をし咳が悪化。喘息と診断される。抗生剤と気管支拡張剤を服用、吸入、さらに咳が止まらなくなった発作時用の吸入を日に3回している。喉がイガイガし、咳が出だすと止まらない。吸入しても不変。滑数脈・淡紅舌微黄白膩苔・舌は乾燥・かすれ声
腎肺気虚⇒疲れと風熱邪侵襲が重なる⇒熱痰阻肺による咳 清熱潤燥・生津止咳を目的に治療
4日後(2診目)病院でステロイド剤を3日分処方され服用中は咳止まっていた。昨日からまた咳が出る。ツボを少し変えて治療
1週間後(3診目)治療してからだいぶ良くなる。ステロイド剤は使用していない。発作時の吸入も1日3回からこの1週間で2回使用しただけ。時々咳き込みはあるが、今まで程長く続かない。舌潤う 黄苔⇒白苔
1週間後(4診目)咳ほとんどない。3日に1回咳き込みあるかないか。発作時の吸入使用していない。喉のかすれ、声が出づらい感じはある。
3診目に舌の潤いが出て、黄苔から白苔に変わってきたことは肺にこもっていた熱がとれてきた事を示しています。熱が取れてきたことで肺の宣発粛降機能が回復し咳が治まってきました。この患者様は風邪が治りかけの時に無理をしてこじらせてしまいましたが、鍼治療で比較的順調に回復された1例です。

動悸・食不振・エヘン虫(梅核気)

症状・経過 60代の女性、3年前に子供がお金のことで相談してきてから援助を時々している。その頃から喉に何かくっついているようで咳払いをしたくなる。旦那さんは頑固で口調がきつく畏縮するので、そのことを秘密にしている。子供の悩みを聞き自分のことのように悩み考え込むと、動悸がし食欲がなくなる。
安定剤を服用したり、友人に話すと気持ちが楽になり体調がよくなる。1年前から6キロやせた。去年は突発性難聴になる。元来脾虚があるところにストレスから心肝気鬱がおこり心脾両虚の状態になったと思われます。脾虚により痰湿がうまれ喉に停滞し梅核気(エヘン虫)も併発しています。
寧心安神・養心益血を目的に、さらに脾虚を補うよう治療をしました。2診目には舌の白膩苔がかなり減り(脾虚が改善され湿痰が減っている)、初診時来院されてから帰られるまでずっと咳払いしていたのが、帰りがけ少しする程度になりご本人も動悸・エヘン虫がへり食欲が出てきたとのこと。3診目にはエヘン虫がかなり減り、診療中は全くありませんでした。動悸も階段を上ると少しあるが、だいぶ気にならなくなったようです。
今度家族全員で話し合いをするとのことで、そこでも長年の隠し事から解放され気が楽になると思うので、さらに改善されるのではないかと思います。

逆子

症状・経過 先日35週の妊婦さんが来院されました。1か月以上逆子の状態で2日後の検診で戻っていなければ帝王切開の日にちを決めるとのこと。
逆子の治療をしたところ、2日後の検診で逆子が治っていたと報告を頂きました。
35週になると8か月のころより確率はさがりますが、今回1回で治ってくれてよかったです。
逆子のお灸をするとだいたい皆さん右の至陰のツボの熱さを感じにくいのですが、その左右差がなくなると治っていることが多いです。
今回の患者さんは最初から熱さの左右差があまりなく、すぐそろったので短期に逆子が治ったのだと思います。

つわり

症状・経過 4月下旬につわりで来院された患者様。1週間前に風邪をひき咳痰が絡む。風邪が治ってきたこの数日、常にムカムカが酷く胃酸が突き上げる感じが日に2回ほどある。ゲップが多く、常に寒気がある。2日後に友人の結婚式があるので何とか少しでも軽くなりたいとのこと。妊娠したことにより衝脈の気が上逆したことと、そこに風邪感受し肺気不宣により飲邪が一緒に上に突き上げつわりが酷くなっていると考えました。散寒と化痰除湿を目的に治療したところ2日後の結婚式はとても調子よく楽しめたとのこと。以来午前中や夕方はムカつきがなく、昼食後と夜にムカつきがある程度になり、胃酸の突き上げも無くなったとのこと。舌も初診は白膩苔がべっとりくっついていましたが、2診目は膩苔がとれ薄白苔になっていました。これは胃に停滞していた湿邪が取れたことを表します。つわりのピークが10週前後、16週を越え安定期に入ると落ち着くことが多いです。治療で少し楽になるのでこの時期をうまく乗り切るのに鍼灸治療は効果的だと思われた一例でした。

副鼻腔炎

症状・経過 4月中旬に子供の風邪がうつり副鼻腔炎になった患者さん。抗生剤を服用するも、額・眉間・鼻の周囲の重さ、鼻づまり、黄緑色の鼻水痰、咳がでるとのこと。沈数脈で白膩苔、舌先紅 腹診で脾肺部分に冷え(気血の滞りを表す)胃経に熱がこもっているので、胃経の熱とりの治療をしました。治療後は鼻が通り、重さが少し楽になったとのこと。翌日も来院してもらうと、咳は減るが重さが取れないとのこと。同じ治療をし、治療後は舌先の赤みが減り(熱が取れたことを表す)重みが少し楽になりました。1週間後に来院してもらうと一旦良くなったものの3日前から咳、昨日から眉間・鼻周囲の重さがあるとのこと。湿熱をとる治療をすると、治療後は重さがなくなりました。その数日後メールにて、重さがなくなり調子よいとのご報告がありました。長引くスッキリしない副鼻腔炎症状も鍼治療をすると早く良くなります。