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咳喘息

46歳女性 初診2022年4月上旬 

症状 2019年ストレスから咳喘息を発症 ステロイド吸入や咳止めは効果なく、半年ほどで自然と治癒
以降仕事で疲れた日の夜は咳が出る。
今回はコロナの3回目予防接種を受けた人と会った日から喉痛・鼻水・咳・微熱・関節痛を発症。
微熱は1日で下がるが咳き込みが酷すぎて1週間眠れていない。
鼻水 黄色い痰が絡む 朝<夜 寝入りや夜中酷い 出だすと止まらない 体はだるい 食欲↓ 
仕事後や夜、疲れで咳悪化する。
毎晩晩酌し水分もたくさん取るということから肺に湿熱が上蒸し咳が出ていると考え、
清熱化痰・燥湿止咳を目的に治療しました。
初診時は問診時から絶えず咳き込んでいました。
治療経過 1日おきに治療
2診目 治療翌日体が楽になり、痰切れがよくなる

3診目 鼻水・痰は減っている 仕事が忙しかったので、疲れて夜咳き込み酷かった
治療中の咳は減っている

4診目 前回の治療後からだいぶ咳が減り、眠れるようになる 咳はあるが咳き込みはなくなる
治療中の咳数回

5診目 日中はだいぶ咳が減る 寝入りに咳がでる 夜中は咳なく眠れている
治療中咳なし

6診目 調子よい 時々咳は出るが短い 痰がらみ(ー)鼻水(ー)体のだるさなく通常通り動ける
寝入りの咳減り、眠りも深くなる

コメント 咳は体力を消耗し、食欲もなくなるので長引くと痩せて気力体力とも減少してきます。
夜眠れないのが一番よくないので、夜眠れることを第一目標に治療しました。
夜眠れるようになると免疫系が賦活され、どんどん回復していきます。
今のご時世(コロナ渦)ですと、咳は嫌がられるので仕事にも支障をきたします。
咳喘息の場合、あまり薬が効かないようでこの患者様も服薬しておられませんでした。
前回は半年も酷い咳き込みを我慢していたようなので
今回鍼治療を数回受けて10日ほどで改善したので、とても喜ばれていました。

長引く咳

11歳男性 初診2021年10月中旬 

症状 2021年3月風邪をひき、副鼻腔炎になる。抗生剤を服用し治るが、咳だけ残ってしまった。
18時ごろから寝るまでずっと咳き込んでいる 夜中の咳はない
喘鳴(-) 痰(-)咳のし過ぎで胸痛あり
咳喘息と診断され、朝晩吸入と服薬を続けているが一向に良くならない
悪化条件 雨天、雨天前 リラックスしているとき 季節の変わり目
緩解条件 日中活動しているとき 集中しているとき

日中活動しているときは全く出ず、リラックスする時間帯から咳き込むことから
肝気犯肺(自律神経の不調)と証を立て、治療しました。

治療経過 週1回治療
2診目 治療後2~3日は軽減
3診目 咳き込み10→8
4診目 4日間調子が良かったが、また徐々に増えてきた
5診目 ほとんど咳き込まなくなる 日に4~5回ほど
6診目 咳無くなる

コメント 8か月続いた咳が治療を始めて1か月ほどで完治しました。
日中は咳は出ずに、1日の活動を終え、夕食を食べるころから咳き込むということで
ストレス性(自律神経不調)の咳だと考えました。
よく週末お休みになると頭痛がするというタイプの頭痛も、ストレス性の頭痛です
小学生でも勉強、習い事に日々追われていることが多いので、ゆっくり休息できず
風邪をこじらせ中々治らなかったのだと思います。
鍼灸治療は咳、喘息、copdなどの呼吸器症状にも高い効果が得られるので、
もっと世間に周知されると嬉しいです。

咳・喘息2

症状・経過 7月上旬に咳・倦怠感が主訴で来院された患者様。仕事が忙しく3~4時間睡眠が続いていた矢先風邪をひく(6月中旬)
内科で薬をもらうが翌日から声が出なくなり、耳鼻科を受診し咳止めとステロイド3日分処方される。少し良くなるが夜中に咳き込みで何回も起きるので呼吸器内科を受診。
喘息と診断される。気管支拡張剤、抗炎症剤、吸入で少し良くなる。知人の紹介で来院。現在は時々喉痛 倦怠感 易疲労 喉の詰まり 喉がカラカラに乾燥して咳込む 夕方から夜にかけ数回咳込み 夜中1回咳込みで目覚める 食欲なし 
疲労から風熱邪を感受し津液を消耗⇒肺燥⇒肺気上逆⇒咳と考え 宣肺潤燥 生津止咳を目的に治療しました。
1週間後(2診目)夜中の咳込みなくなる 夕方から喉カラカラに乾燥し咳き込む 仕事中酷い 休日は少ない
1週間後(3診目)夕方からの咳がなくなり調子よい 時々喉が乾く程度

順調に回復されましたが、睡眠は体を修復するのにとても重要です。睡眠はしっかりとって頂くようアドバイスさせてもらいました。

咳・喘息1

症状・経過 6月下旬に咳が酷く来院された患者様。3年前に育休復帰をしてから年に4回ほど季節の変わり目に風邪をひく。風邪を引くと咳が長引き、咳止めを服用し1か月弱で緩解。
今回5月の中旬に風邪をひき一旦緩解したものの、2週連続週末に遠出をし咳が悪化。喘息と診断される。抗生剤と気管支拡張剤を服用、吸入、さらに咳が止まらなくなった発作時用の吸入を日に3回している。喉がイガイガし、咳が出だすと止まらない。吸入しても不変。滑数脈・淡紅舌微黄白膩苔・舌は乾燥・かすれ声
腎肺気虚⇒疲れと風熱邪侵襲が重なる⇒熱痰阻肺による咳 清熱潤燥・生津止咳を目的に治療
4日後(2診目)病院でステロイド剤を3日分処方され服用中は咳止まっていた。昨日からまた咳が出る。ツボを少し変えて治療
1週間後(3診目)治療してからだいぶ良くなる。ステロイド剤は使用していない。発作時の吸入も1日3回からこの1週間で2回使用しただけ。時々咳き込みはあるが、今まで程長く続かない。舌潤う 黄苔⇒白苔
1週間後(4診目)咳ほとんどない。3日に1回咳き込みあるかないか。発作時の吸入使用していない。喉のかすれ、声が出づらい感じはある。
3診目に舌の潤いが出て、黄苔から白苔に変わってきたことは肺にこもっていた熱がとれてきた事を示しています。熱が取れてきたことで肺の宣発粛降機能が回復し咳が治まってきました。この患者様は風邪が治りかけの時に無理をしてこじらせてしまいましたが、鍼治療で比較的順調に回復された1例です。