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妊娠初期の絨毛膜化血腫による不正出血・下腹部痛

症状・経過 2019年9月から不妊治療で来院されていた患者様。
2020年1月にタイミング+人工授精をし、月経予定日から少量の鮮紅色出血が2~3日あり、その後茶色のおりものが続いていました。

月経予定日から1週間後に自分で尿検査をし陽性確認。ちょうどその日に治療に来られたので不正出血をとめる治療をしました。

翌日からピタッと不正出血がなくなったとのこと。数日後に病院受診し、胎嚢確認できました。ただ胎嚢のそばに大き目の絨毛膜化血腫があると診断されました。

※絨毛膜化血腫とは胎盤を作るときに何らかの理由でうまく作れず、子宮内に血腫ができることです。代表的な臨床症状は性器出血と子宮収縮。感染症や流産のリスクが高まります。妊娠初期に自然消失することも多いですが、中期まで持続すると絨毛膜化羊膜炎、胎盤早期剥離、羊水過少、胎児発育不全に至ることもあります。

1週間後の受診で心拍確認されました。不妊専門の病院から産院へ転院しエコーでみてもらうと絨毛膜化血腫は消失していたようです。

そのころから日に4~5回10分ほど下腹部がキューとしたりドーンとした痛みあり。横になって休んでも治らない。便秘があったが水分を多めにとるようにして最近は排便あり。
子宮痙攣をとめる治療をしました。1週間後に来院してもらうと前回の治療直後から下腹部痛がなくなったとのこと。とても喜んでおられると同時に鍼灸の即効性にとても驚かれていました。

現在9週になり、順調に大きくなっています。このまま順調に出産までもっていけるよう引き続き経過を見守っていきたいと思います。