症例

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メニエール めまい 耳閉感

42歳女性 初診2021年5月中旬 

症状 4月下旬風邪をひき喉痛・右耳聞こえなくなる・軽いめまい・鼻水・鼻づまり
風邪をひいた翌日ご主人と大喧嘩した
風邪が治っても右耳のつまり、めまい治らずここ3日間はフワフワして立っているのがつらい
耳鼻科受診しメニエールと診断される 聴力は異常なし
右耳つまって膜が張っている感じ 時々キーンと耳鳴り
頭の中がフワフワし寝転がるとカーとのぼせる感じで眠れない
目の焦点が合わない 味も感じにくい(塩味が感じにくい)

悪化;雨天 起床後昼過ぎごろまで 頭を動かす 横になる
緩解;朝起床時 夕方から 人と話しているとき 入浴 飲酒

淡紅舌 舌根~舌中部白膩苔 舌先部紅 短脈で数 右季肋部~脇腹にかけ緊張 

風邪による風火とご主人と喧嘩したことで起こった肝陽化風があわさり元々あった水湿の邪をおしあげ耳を塞ぎめまいを引き起こしたと考えました。 清火熄風・平肝潜陽・健脾除湿を目的に治療しました。

治療経過 2診目 耳の詰まり10→1
味覚も戻ってきているフワフワの回数が減り、横になるとのぼせる感じはまだあるが、以前より眠れている

3診目 フワフワの回数・強さ減る10→2 
昨日は雨天だったが調子よかった
月経痛がいつも強いが鍼の副効果か今回は月経痛がない

コメント 耳鼻科でステロイドを1週間服用しその後ビタミン剤やめまい止めを服用していてもなかなか改善しなかったのですが、鍼灸治療がよく効いた症例です
症状が良くなると同時に舌の分厚い苔も取れてきました
身体にたまった水湿の邪が取れ、上に上っていた気が全体に回るようになった証拠です
まだ横になるとのぼせる感じは残っているので今後治療し上に上った気を引き下げることでその症状も改善されると思います。

耳管開放症

37歳女性 初診2019年7月末 

症状 3か月前から特に原因もなく左耳が聞こえづらい日があった。1週間前から毎日1日中何かが被さっているようで聞こえ辛い。自分の声が響く。入浴すると治ることがある。
4年前の妊娠中も左耳の浮腫み・聞こえづらさがあった。その時は漢方を服用して治る。

随伴症状;足の浮腫み 仕事で長時間立っているためふくらはぎを擦るだけで痛い。
寝る時に着圧靴下を履かないとだるくて目覚める。雨天・雨天前悪化 入浴で緩解
胃腸症状あり 小便の回数が少ない おりものが多い 顔がほてる・のぼせる

淡紅舌 舌根部白膩苔 短脈で虚 

飲食不摂から胃腸機能が低下し湿痰が発生、その湿痰が耳塞いだと考え化痰利湿を目的に治療しました。

治療経過 1診目 治療後脈力がでて舌苔が減る
3診目 夕方に耳がポーンとすることがあるが、耳閉感10→2ぐらいに減る
    月経前足の浮腫み酷い
4診目 1日5回ぐらい 30分前後耳がふさがる  

5診目 週1回 30分前後ふさがる

6診目 時々耳閉感あるも気にならない程度だった。先週風邪をひき耳閉感が1日中続くようになる
    足の浮腫みは月経前も気にならなかった。淡紅舌薄白苔
7診目~10診目 調子の良い時と塞がる時と半々ぐらい 足の浮腫みは気にならなくなる

11診目 少し耳閉感あるがだいぶよくなる

12診目 2週間の間に1回あったぐらい

コメント 風邪をひき途中で悪化してしまいましたが、治療している間に白膩苔が薄白苔に変化し、足の浮腫みも改善していることから体に留まっていたいた湿痰がとれていったことがわかります。
加えて第2頸椎の歪みもあり、左首肩にかけ緊張が強かったので緊張を緩めて耳への血流を改善したこと、姿勢を指導させてさせてもらい患者様自身も気を付けてくださったことで治療効果が上がったのだと思います。 

副鼻腔炎

症状・経過 4月中旬に子供の風邪がうつり副鼻腔炎になった患者さん。抗生剤を服用するも、額・眉間・鼻の周囲の重さ、鼻づまり、黄緑色の鼻水痰、咳がでるとのこと。沈数脈で白膩苔、舌先紅 腹診で脾肺部分に冷え(気血の滞りを表す)胃経に熱がこもっているので、胃経の熱とりの治療をしました。治療後は鼻が通り、重さが少し楽になったとのこと。翌日も来院してもらうと、咳は減るが重さが取れないとのこと。同じ治療をし、治療後は舌先の赤みが減り(熱が取れたことを表す)重みが少し楽になりました。1週間後に来院してもらうと一旦良くなったものの3日前から咳、昨日から眉間・鼻周囲の重さがあるとのこと。湿熱をとる治療をすると、治療後は重さがなくなりました。その数日後メールにて、重さがなくなり調子よいとのご報告がありました。長引くスッキリしない副鼻腔炎症状も鍼治療をすると早く良くなります。

風邪による扁桃腺炎

症状・経過 三寒四温のこの時期なかなか体温調節がうまくいかず風邪をひかれる患者さんも多いです。
昨日風邪で喉が痛いという患者さんが来院されました。
この方は3月上旬に脂っこいものを食べてからお腹がすかなく胃もたれが続いていました。
お薬を飲み始めて少し良くなってきた矢先に子供の風邪をもらったそうです。
脈は滑数、舌は紅舌灰微黄膩苔、心下部は張っていて少し自汗がありました。
暴飲暴食で胃腸に熱がこもり、胃腸の働きが低下して全身に栄養が回らず抵抗力が下がり
風熱の邪が侵入したのだと考え疏風清熱・消腫を目的に治療しました。
今日来院してもらうと昨晩はぐっすり眠れ喉の痛みがだいぶ楽になったとのこと。
昨日より舌苔が薄くなって、喉の腫れ感も無くなっていました。
風邪も初期に治療するとこじらせずに早期に治ります。

副鼻腔炎

症状・経過 この季節の変わり目で風邪をひく患者さんは多いですが、
風邪をこじらせて副鼻腔炎になることも珍しくないです。
先日みえた患者さんも風邪をこじらせ副鼻腔炎になって来院されました。
鼻水が喉に降り、眉間や目の下、側頭部が重痛いと訴えます。上の方にこもっている熱をとり陽明経を治療すると
帰るころには少しすっきりしました。
3日後に来院してもらうと、服薬せずに良くなっていったそうです。
タイムリーに治療でき、良い効果がでたので喜ばれていました。

咽頭炎

症状・経過 急に涼しくなり、風邪をひいたり体調を崩す患者さんが多いですが先日ひどい咽頭炎になった患者さんが、治療をしてだいぶ楽になったと喜んでくださいました。
5日前から喉が痛くてまったく眠れず、痛みで震えるほどだったようです。食べるのも辛く喉の閉塞感あり。
薬は効かず、見た目からも喉が腫れているのがわかります。清熱消腫止痛を目的に鍼をし、指先のツボから刺絡(少し血を出す)をしました。
刺絡は炎症をひかせてくれるので、喉につながる指先のツボから刺絡をすることで早く炎症をひかせ、腫れが引きます。
治療をした日の夕方から痛みが半減以下になり、よく眠れたそうです。
翌々日まで少し痛みはあったが、ひどくはなく4日目には治ったそうです。
このように炎症性疾患にも鍼治療はとても効果があります。