出産という大仕事を終え、育児に追われて中々自分の体に目が向かないと思います。
出産後一か月は、色々な人の手を借りてなるべく赤ちゃんと一緒に寝起きし、体を十分休めることが大切です。
妊娠中は胎盤から大量のエストロゲン(女性ホルモン)が分泌されています。
このエストロゲンは、卵巣・子宮に働いて排卵や子宮粘膜の増殖を促しますが、それ以外にも全身に様々な影響を与えます。
例えば髪や皮膚のみずみずしさを保つ、血圧・コレステロールを調節、血管・関節・筋肉・胃腸などの働きをスムーズにする、気持ちを安定させるなどです。
出産で赤ちゃんと一緒に胎盤が外に出されると、一気にエストロゲンが低下し、ホルモンの状態が不安定になります。
この産後のホルモン変化で鬱になったり、肌荒れ、抜け毛など様々な症状がでてくるのです。
個人差はありますが、月経が始まる半年~1年ぐらいの間に女性ホルモンの量は妊娠前の状態に戻るので、月経が始まるころには自然によくなることも多いです。
また、妊娠中に膀胱・尿道・膣・直腸を支える骨盤底筋という筋肉が引き伸ばされ、出産によるダメージで産後、尿漏れや痔、骨盤のズレに悩まされる方も多いと思います。
その他、日々の育児による姿勢の悪さ、筋肉の使い過ぎにより腱鞘炎や腰痛肩こりがおこりやすくなります。
産後はこれらの要因が重なり様々な症状がおこりやすいのです。
鍼灸治療は産後の弱った体を回復させ、気力体力ともに充実させるお手伝いができますので、お困りの症状があればどんな事でもご相談ください。