2026年06月26日

鍼刺激をすると脳活動はどう変化するのか

先日、東京有明医療大学の松浦先生の講演を聴講しました

MRIを使って鍼刺激中・後の健常者とうつ病患者の脳画像研究をされています

うつ病はドーパミンやセロトニンの欠乏、微小な炎症が関わっていて、脳のネットワークに機能異常がみられる「脳」の病気です

うつ病の患者さんに鍼治療をすると6か月後うつ症状が軽減したのですが、その時に脳にどのような変化が起きているか

前頭前野の血流が改善していました(これは一例ですが、症状の改善とともに脳血流も変化したということが証明されました)

次はリアルタイムに鍼を刺している最中の脳活動を調べるため、鍼を刺した状態でMRIに入ってもらい

鍼治療の前・中・後の脳血流の変化を調べました

うつ病患者さんは認知や意欲、判断に関係する左背外側前頭前野の機能低下がみられ、意欲減退・思考力・集中力の低下・興味・関心の低下といった抑うつ症状が表れます

それと同時に恐怖・不安など情動に関わる扁桃体の機能亢進がみられ、悲しみや憂鬱・不安・焦燥感などの症状が出現します

このようなうつ病患者さんに鍼をすると左背外側前頭前野の活動が賦活され、扁桃体の活動が抑制されニュートラルな状態に戻すような結果が得られました

鍼刺激が脳機能を正常化させ、抑うつ状態を緩和する可能性が示唆されました

現在うつ病治療でニューロモジュレーション医療が発展してきています

西洋医学では薬、磁気刺激、電気痙攣療法など脳に直接刺激する治療ですが、

鍼灸治療は末梢神経刺激により体性求心性神経を伝わって刺激が脳に伝わる、このようなプロセスのなかでの様々な生体反応を利用したボトムアップ型のニューロモジュレーションになります

鍼灸を用いた末梢神経刺激によるニューロモジュレーションが鬱病治療のなかで役割を果たせるのではないかというお話でした

次回は痛みと鍼灸と脳画像研究についてお話ししたいと思います

鍼刺激をすると脳活動はどう変化するのか

先日、東京有明医療大学の松浦先生の講演を聴講しました

MRIを使って鍼刺激中・後の健常者とうつ病患者の脳画像研究をされています

うつ病はドーパミンやセロトニンの欠乏、微小な炎症が関わっていて、脳のネットワークに機能異常がみられる「脳」の病気です

うつ病の患者さんに鍼治療をすると6か月後うつ症状が軽減したのですが、その時に脳にどのような変化が起きているか

前頭前野の血流が改善していました(これは一例ですが、症状の改善とともに脳血流も変化したということが証明されました)

次はリアルタイムに鍼を刺している最中の脳活動を調べるため、鍼を刺した状態でMRIに入ってもらい

鍼治療の前・中・後の脳血流の変化を調べました

うつ病患者さんは認知や意欲、判断に関係する左背外側前頭前野の機能低下がみられ、意欲減退・思考力・集中力の低下・興味・関心の低下といった抑うつ症状が表れます

それと同時に恐怖・不安など情動に関わる扁桃体の機能亢進がみられ、悲しみや憂鬱・不安・焦燥感などの症状が出現します

このようなうつ病患者さんに鍼をすると左背外側前頭前野の活動が賦活され、扁桃体の活動が抑制されニュートラルな状態に戻すような結果が得られました

鍼刺激が脳機能を正常化させ、抑うつ状態を緩和する可能性が示唆されました

現在うつ病治療でニューロモジュレーション医療が発展してきています

西洋医学では薬、磁気刺激、電気痙攣療法など脳に直接刺激する治療ですが、

鍼灸治療は末梢神経刺激により体性求心性神経を伝わって刺激が脳に伝わる、このようなプロセスのなかでの様々な生体反応を利用したボトムアップ型のニューロモジュレーションになります

鍼灸を用いた末梢神経刺激によるニューロモジュレーションが鬱病治療のなかで役割を果たせるのではないかというお話でした

次回は痛みと鍼灸と脳画像研究についてお話ししたいと思います

2026年06月17日

なぜ鍼で痛みがやわらぐのか

2026年5月世界的に権威のある科学医療メディアナショナルジオグラフィック誌が鍼の鎮痛作用に

関する最新研究を報じました。

《ナショナルジオグラフィック記事のポイント》

【鍼治療の新しいステージ】

鍼治療は長年「未知のメカニズム」とされてきましたが、現代科学の進展により、その正体が解明されつつあります。最新の研究では、鍼刺激が脳内鎮痛物質の放出を促し、脳活動に直接的な変化をもたらすといった、目に見える身体反応であることが明らかになっています。

【身体で何が起きているか?】

鍼が組織に刺入されると、細胞レベルで生化学的な連鎖反応が引き起こされます。ヒスタミンやセロトニンといった物質が放出され、それが神経系を通じて脳へと伝達されることで、痛みを抑制する信号へと変換される仕組みが解明されています。

【ハイテク機器によるメカニズムの「可視化」】

fMRI(機能的磁気共鳴画像法)や超音波診断装置といった最新の医療機器により、鍼刺激を受けた瞬間に免疫細胞が移動し、痛みを和らげる物質を放出する様子や、脳の痛みや感情を司る領域の活動を変化させる様子がリアルタイムで観察可能になりました。これにより、鍼の効果は視覚的にも証明されつつあります。

【伝統的な「経絡」の再解釈】

古代より伝わる「経絡図」は、現代医学における神経系や筋膜のネットワークと80%以上も一致していることが判明しています。特に効果的される「ツボ」の周辺は、ほかの場所と比べて神経線維の密度が約1.4倍も高く、現代科学の視点では「神経系へアクセスするための接続ポート(接続口)」として解釈されています。

【科学の壁:プラセボとの戦い(高倉教授開発の研究用鍼の貢献)】

鍼灸研究における最大の障壁は、治療効果が「患者の思い込み(プラセボ効果)」によるものか、真の生理作用によるものかを区別することでした。この難問を解決したのが、東京有明医療大学鍼灸学科の髙倉教授らが開発した「二重盲検用プラセボ鍼」です。この記事では、このデバイスを用いた厳格な臨床試験により、本物の鍼治療がプラセボを上回る持続的な効果(プラセボ効果では4週、本物の鍼治療は12週以上も効果持続)を持つことが世界で初めて証明された過程が述べられています。

【医療の未来:エビデンスに基づく医療へ】

科学的根拠(エビデンス)の確立により、鍼治療は「代替医療」の枠を超え、「根拠のある医療」として国際的に認められつつあります。薬物のような依存性がなく低コストの治療法として、特に依存性の高い鎮痛剤(オピオイド)の代替手段として、WHO(世界保健機関)もその普及を後押ししています。

東京有明大学ホームページより引用

記事リンク:
https://www.nationalgeographic.com/health/article/acupuncture-evidence-pain-management

なぜ鍼で痛みがやわらぐのか

2026年5月世界的に権威のある科学医療メディアナショナルジオグラフィック誌が鍼の鎮痛作用に

関する最新研究を報じました。

《ナショナルジオグラフィック記事のポイント》

【鍼治療の新しいステージ】

鍼治療は長年「未知のメカニズム」とされてきましたが、現代科学の進展により、その正体が解明されつつあります。最新の研究では、鍼刺激が脳内鎮痛物質の放出を促し、脳活動に直接的な変化をもたらすといった、目に見える身体反応であることが明らかになっています。

【身体で何が起きているか?】

鍼が組織に刺入されると、細胞レベルで生化学的な連鎖反応が引き起こされます。ヒスタミンやセロトニンといった物質が放出され、それが神経系を通じて脳へと伝達されることで、痛みを抑制する信号へと変換される仕組みが解明されています。

【ハイテク機器によるメカニズムの「可視化」】

fMRI(機能的磁気共鳴画像法)や超音波診断装置といった最新の医療機器により、鍼刺激を受けた瞬間に免疫細胞が移動し、痛みを和らげる物質を放出する様子や、脳の痛みや感情を司る領域の活動を変化させる様子がリアルタイムで観察可能になりました。これにより、鍼の効果は視覚的にも証明されつつあります。

【伝統的な「経絡」の再解釈】

古代より伝わる「経絡図」は、現代医学における神経系や筋膜のネットワークと80%以上も一致していることが判明しています。特に効果的される「ツボ」の周辺は、ほかの場所と比べて神経線維の密度が約1.4倍も高く、現代科学の視点では「神経系へアクセスするための接続ポート(接続口)」として解釈されています。

【科学の壁:プラセボとの戦い(高倉教授開発の研究用鍼の貢献)】

鍼灸研究における最大の障壁は、治療効果が「患者の思い込み(プラセボ効果)」によるものか、真の生理作用によるものかを区別することでした。この難問を解決したのが、東京有明医療大学鍼灸学科の髙倉教授らが開発した「二重盲検用プラセボ鍼」です。この記事では、このデバイスを用いた厳格な臨床試験により、本物の鍼治療がプラセボを上回る持続的な効果(プラセボ効果では4週、本物の鍼治療は12週以上も効果持続)を持つことが世界で初めて証明された過程が述べられています。

【医療の未来:エビデンスに基づく医療へ】

科学的根拠(エビデンス)の確立により、鍼治療は「代替医療」の枠を超え、「根拠のある医療」として国際的に認められつつあります。薬物のような依存性がなく低コストの治療法として、特に依存性の高い鎮痛剤(オピオイド)の代替手段として、WHO(世界保健機関)もその普及を後押ししています。

東京有明大学ホームページより引用

記事リンク:
https://www.nationalgeographic.com/health/article/acupuncture-evidence-pain-management

2026年05月20日

子宮頸がん治療後の体調不良の症例を症例ページに載せました

2025年09月12日

声がれ 声が出ない 咳の症例を症例ページへあげました

2025年06月9日

右肩甲骨痛 上肢の痛み・しびれの症例を症例ページへあげました

2025年06月3日

帯状疱疹後のしびれ・痛みの症例を症例ページへあげました

2025年04月14日

喘息 咳の症例を症例ページに追加しました

2025年04月8日

かゆみを伴う湿疹の症例を症例ページに追加しました

2024年11月20日

灸の免疫調整作用

お灸のみで幅広い症状に対応しているという越石式灸法やお灸の作用機序についての講習を受けました。もぐさの成分の主はシネオールですが、このシネオールには血行促進作用や鎮痛作用があり、体内の老廃物を排出し、むくみにも効果的です。

鍼と灸の効果の違いを聞かれることがよくありますが、鍼は即効性があったり主に神経系に作用すること、鎮痛作用に優れているという特徴があります

お灸は作用は緩慢だが繰り返しにより持続性がある、主に体液性に作用すること、血流改善作用・免疫調節作用に優れているという特徴があります

お灸は作用が緩慢といいましたが、お灸のすえ方によってはギックリ腰の様な急性症状にも比較的即効性があり、鎮痛効果を出せるのです

お灸をすえるとマクロファージ(免疫細胞)が活性化することが証明されており、体温上昇作用もあるので免疫力が上がります

研究ではヘルペスウイルスに感染させたマウスの足三里というツボにお灸をすると、NK細胞活性が増強しお灸をしないマウスより生存率が上昇しました

また黄色ブドウ球菌に感染させたマウスにお灸をするとマクロファージの自食作用を活性化し、お灸をしないマウスより生存率が上がりました

関節炎にはお灸はとてもよく効くのですが、これもお灸をすると関節炎を誘発する物質が減少したという研究結果が出ています

お灸を繰り返しすえることは症状改善・体調管理に役立つので当院でも自宅施灸をお勧めしています

灸の免疫調整作用

お灸のみで幅広い症状に対応しているという越石式灸法やお灸の作用機序についての講習を受けました。もぐさの成分の主はシネオールですが、このシネオールには血行促進作用や鎮痛作用があり、体内の老廃物を排出し、むくみにも効果的です。

鍼と灸の効果の違いを聞かれることがよくありますが、鍼は即効性があったり主に神経系に作用すること、鎮痛作用に優れているという特徴があります

お灸は作用は緩慢だが繰り返しにより持続性がある、主に体液性に作用すること、血流改善作用・免疫調節作用に優れているという特徴があります

お灸は作用が緩慢といいましたが、お灸のすえ方によってはギックリ腰の様な急性症状にも比較的即効性があり、鎮痛効果を出せるのです

お灸をすえるとマクロファージ(免疫細胞)が活性化することが証明されており、体温上昇作用もあるので免疫力が上がります

研究ではヘルペスウイルスに感染させたマウスの足三里というツボにお灸をすると、NK細胞活性が増強しお灸をしないマウスより生存率が上昇しました

また黄色ブドウ球菌に感染させたマウスにお灸をするとマクロファージの自食作用を活性化し、お灸をしないマウスより生存率が上がりました

関節炎にはお灸はとてもよく効くのですが、これもお灸をすると関節炎を誘発する物質が減少したという研究結果が出ています

お灸を繰り返しすえることは症状改善・体調管理に役立つので当院でも自宅施灸をお勧めしています

2024年10月2日

顔面神経麻痺の後遺症による上眼瞼痙攣の症例を症例ページへあげました