症例

TOP > 症例 > 小児チック(運動チック 首ふり 肩をビクンとさせる)

小児チック(運動チック 首ふり 肩をビクンとさせる)

初診2018年9月下旬 7歳男の子

症状 年中の頃咳払い(音声チック)するようになるがすぐ治る
2018年小2になってから咳払い少しあったが気にならなかった
7月中旬口をくちゃくちゃ動かすのが続く
夏休みに入ってからウンッウンッ(音声チック)が頻繁になる
夏休み終わり頃から首ふり肩ビクンとするようになる
現在(9月入って)音声が気にならなくなり、運動が強くなる
小児科で漢方薬(抑肝散)処方してもらい1か月飲んでいるが不変
運動中や寝ている時(-)食事中、静かになった時、勉強中や集中している時(+)
学校では友人関係良好 特に原因になるような環境の変化なし 
性格は落ち着きない フレンドリーで人見知りしない 積極的 マイペース 動く(走る)のが好き

眉間に青い筋 舌先紅 背部筋緊張強く肝兪から胃兪まで膨隆 腹部筋緊張強い。

治療経過 週2回治療
初診 小児鍼5分 治療中肩を常にビクンとビクつかせている
2診目 症状不変
3診目 背部筋緊張↓↓ 治療中ビクつきなし 
お母さん曰く、昨日ぐらいから大きいビクンとした動きが減ったきがする
4診目 前回治療後チックの間隔があき、翌日からぐっと減る。昨日はほとんど症状でなかった
5診目 舌先紅↓ 昨日少し症状あったが、以前ほど頻繁でなくビクつきも大きくない

週1回治療
6診目~8診目症状なし 参観日 学校でも症状出ていなかった

2週間に1回 
9診目 1週間後学校で劇がある 2日前から大きく息を吸い吐く 
    肩背部緊張あり 治療後は緩む
10診目 大きく息を吸い吐く(-)チックの症状なし

コメント 話かけると色々お話をしてくれる素直な男の子でした。
初診時チック症状が酷かったので少し時間がかかるかなと思いましたが、2回治療したところでだいぶ緊張がとれ症状がどんどん良くなっていきました。
チックははっきりとした原因はまだ解明されていませんが、諸説の1つに脳の神経伝達がうまくいっていないことがあるのではないかと言われています。
子供の脳はまだ未熟でこれからどんどん成長するので大人になると殆どが良くなると言われています。
1番近くにいるお母さんはとても心配だと思います。お母さんの心配は何となく子供にも伝わるのでしっかりと説明させて頂き、
お母さんとのコミュニケーションもしっかりとれたのが良かったのではないかと感じました。
≪追記≫ 2022年6月
10診目以降週1回治療
唇をプッと鳴らす、咳払いする、発語の最初がやたら大きい声になる、まばたきなど、様々な症状がでたり無くなったりと波がありました。
症状が落ち着いているときは2週間間隔をあけ、症状が出ているときは週に1回治療させてもらいました。
2020年小4になる頃には症状が落ち着いている日が増え、2021年小5になる頃にはだいぶ落ち着いてきたので月1回の治療にしました。
このころは何か症状が出ても時々であったり、1~2週間で自然と症状がなくなるという状態でした。
2022年には2か月に1回の治療になり、ほぼ症状が出なくなったので小5になった頃に一旦治療を終了して様子をみてもらうことになりました。
多くのチック症状のお子さんを治療させてもらいましたが、チックは数回治療して治るということはないので(鍼治療で症状は落ち着きます)、周り(特に一番の理解者であるお母さん)が指摘せず優しい目で見守ってもらい、治療に通っていただきながら成長を待つということが大事なのではないかと思います。