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右肩甲骨痛 上肢の痛み・しびれ

54歳女性 初診2025年4月中旬

症状 3月下旬、いつもしている首のストレッチをした。その時少し痛みを感じる。
翌朝痛みで動けない、座れない状態になり整形受診。レントゲンで頸椎5番と6番の間が狭くなり骨棘が出来ている
神経痛と診断されリリカとロキソニンを1日3回服用しているが不変。

現在動けるようになったが、痛みを我慢しながら日常生活を送っている
常に上腕外側・前腕外側がズーンとおもだるい痛み・肩甲骨間の鈍痛 首や腕を動かすと痛みが強くなる
長時間手を使うと肩甲骨から腕の外側・薬師・小指まで痛みとしびれが出る

緩解;仰向け
悪化;歯磨き・洗顔・運転・横向きに寝る・寝返り・動かすと痛い

湯船につかれない シャワーだけで疲れる 手をあげているよりおろしている方が痛い
既往歴:40代前半頸椎5番と6番の間のヘルニア

治療経過 ヘルニアの既往と今回のレントゲンからC5/C6の異常がありますが
症状が出ているのは上肢の外側・薬師・小指の痛みしびれなので、C7・C8神経根症(C6/7とC7/T1)と考えました
症状の出ている経絡上の経穴へ鍼をし、急性期炎症を抑えるモードで原因椎間へ鍼をし低周波を流して治療しました

週2治療
ニ診目 だいぶ楽になり生活しやすい 
三診目 肘あたりにしびれ 首の痛みは前回と同じぐらい
四診目 肘あたりの重さ しびれが減る 午前中痛み感じやすいが、歯磨き・運転できるようになる 痛み方が軽い
明後日から海外へ旅行 長時間の飛行なので不安
五診目 帰国後 飛行機大丈夫だった 今は痛みもしびれもない

コメント  
酷い痛みとしびれで薬も効かない状態でしたが、鍼治療で早期に痛みが改善した1例です
元々生体には痛みを和らげるシステムが備わっているのですが、痛みが激しかったり、慢性痛になるとそのシステムがうまく働かないケースも出てきます
薬の場合1つの薬は1つの作用機序しかありませんが、鍼治療は、下行性疼痛抑止系の調節や内因性オピオイド、ゲートコントロール、中枢性感作の抑制、筋緊張の緩和、血流改善など生体内で色々な鎮痛機序をおこすことが出来ます
鍼治療は、元々生体が持っている種々の鎮痛作用を複合的に起こすことや賦活化することで鎮痛効果をもたらしています
それによって、急性の痛みや今回のように薬が効かないケースでも効くことがあるのです