先日、福島県立医科大学会津医療センターの教授 鈴木先生の講義を受けました
とても面白かったので、紹介したいと思います
鍼灸治療はどんな効果があるかというと
①鎮痛効果
②生体防御効果
③循環改善効果
④自律神経調整効果
⑤リラックス効果
⑥抗鬱効果
があります
最近は鍼灸をするとその刺激がどの神経を伝ってどういうルートで脳へいき、脳がどういうリアクションをするのかという研究が進み、色々なことがわかってきています
ツボは361個ありますが、そのツボの位置は神経や血管の走行に一致していることが多く、自律神経がツボの周辺には多く分布しています
私たち鍼灸師はツボの反応を見ますが、疾病の際にザラつき、発汗、冷え、湿り、過敏などツボに反応が表れます
このような自律神経の反応が高い部分が治療点にもなります
消化不良に足三里というツボを使うことがありますが、この足三里は腸管蠕動運動促進作用があり、実際に胃電図で図ると鍼刺激後、胃の蠕動運動が亢進しこの効果は50分も継続します
レントゲンでは鍼刺激後、腸の始まり(上行結腸)にあったガスが腸の最後(直腸)まで動いたことが確認されました
なぜこのようなことが起こるのか?
足三里に鍼をすると痛みを感受する神経線維(C繊維)が興奮して脊髄後角→脳→延髄→迷走神経反射→アセチルコリン放出→胃の収縮が起こる
というメカニズムです
【アセチルコリン 神経伝達物質で自律神経に働き、筋収縮に作用する 腸蠕動の亢進など】
薬を飲まなくても薬と同じ効果が出せるのです (薬理作用)
鍼って素晴らしい!
鍼は非薬物療法でありながら薬と同じ効果がだせる、そして自然治癒力を賦活するお手伝いができるというのが特徴です
part2では鍼の鎮痛効果について紹介したいと思います