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2人目不妊

平成27年6月 39歳女性

症状 2008年12月から当院で月1~2回鍼灸治療しながら婦人科でタイミング、人工授精の治療を受ける。
2010年12月初めての体外受精で妊娠。2011年9月第1子出産。
2013年6月に第2子希望し体外受精するが判定は陰性。
2015年6月当院受診。
2013年6月の体外受精以降9回誘発しているが、2度採卵出来ただけだった。
2度採取できた卵子も受精はするものの途中で成長が止まり移殖には至らず。
BBTは低温期長め高温期やや短め(10日)の28日周期
風邪をひきやすい。仕事のストレスで半年ほど下痢が続きここ2~3か月は便秘。仕事がハードになり体がきつい。運動していない。
甘い飲料水を一日に数杯飲む。脈浮弦虚 尺脈(腎の気をみる)弱い 暗淡白舌 微黄白膩苔
治療経過 腎精不足があり、かつ湿痰という邪が体に停滞して邪魔をしていると考え、湿痰を取り除き腎を強化する治療を行いました。3周期後に再び体外受精をする予定なのでそれまでに体を整えたいとのこと。
3診目 運動するようにし、甘い飲み物を控え1、5㎏減る。月経前に2~3日茶色おりものあるが今回はなし。ルトラール服用の為高温期のまま月経になる

4~7診目 軟便下痢傾向 整腸を意識して治療

8・9診目 月経前の体のだるさあり。次回の体外受精の事を考えすぎる

10診目 誘発剤 クロミッドとプレマリン。この頃尺脈の力が少し出てくる

11診目(9月) 1つ採卵でき、2年ぶりに今日4分割の胚を移殖できた。フラグメントもなくとても綺麗な受精卵だった

13診目 陽性判定 いつも月経前体だるいが今回はない

15診目 9週心拍確認  動悸 易疲労 昼寝しないと夕方動けない
心脾両虚として治療
16診目 順調に大きくなっている。動悸あるが先週より楽。疲労感も↓↓

17診目 12週 胎児ドッグ問題なし 動悸は治まってきた。夕方疲れやすい

コメント 今周期の月経は3か月前から準備されている卵胞の一つが主席卵胞として発育し排卵しておこると言われています。いくら誘発剤を使っても、自分の体がいい状態でないと卵胞は育つが質が悪かったり、変性卵ということもよくあります。
体外受精をする場合、個人の妊娠能力+胚培養技術+医師の技量が大切だと考えます。
個人の妊娠能力というのは、もちろん年齢も大きいですが、今回のように体外に向け
食事を見直し、運動をとりいれ、鍼灸治療で補腎(アイチエイジング)と活血(血流改善)をし自宅でセルフ灸をしてもらうことで卵の質の改善に繋がり妊娠能力が高まったのではないかと思います。
6月2日無事3590gの元気な女児を出産されました。